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2024年2月24日 (土)

カラーパープル

 ブロードウェイミュージカルの映画化にして1985年のスピルバーグ監督映画のリメイク「カラーパープル」を見てきました。
 公開3日目日曜日、新宿ピカデリーシアター6(232席)午前10時10分の上映は5割くらいの入り。
 1985年作品はアカデミー賞10部門ノミネートされながら受賞なし、今回は助演女優賞のみノミネートですが果たして…
 見たのはもう2週間前ですが、今頃になったのは、原作を読もうとしたのと仕事の書面締め切りに追われたため (>_<)

 「父」に孕ませられた子2人を奪い取られ、20歳になって傲慢な暴力男「ミスター」ことアルバート(コールマン・ドミンゴ)に嫁がされたセリー(ファンテイジア・バリーノ)は、愛する妹ネティ(ハリー・ベイリー)と離ればなれになったことを悲しみつつ、ミスターの息子のハーポ(コーリー・ホーキンズ)、その妻ソフィア(ダニエル・ブルックス)、ミスターが慕う人気歌手のシュグ・エイブリー(タラジ・P・ヘンソン)らに囲まれ、ミスターの横暴に耐えて暮らし続けるが…というお話。

 虐げられた黒人女性が耐え続けてしぶとく願いを果たすという作品で、ミュージカルらしく最後にセリーが歌い上げる " I'm here ! "(日本語字幕では「私は生きている」)が力強く感動的です。
 しかし、暴力に真っ向から抵抗するソフィアが踏み潰されて敗北し、セリーの成功も闘い取ったというよりは耐えているうちに転がり込んできたという印象で、観ていて今ひとつ高揚感というかカタルシスを感じません。私としてはやはりソフィアに勝利と幸福を感じさせて欲しい。

 この作品で黒人が白人から虐げられる場面はミリー市長夫人の登場する場面くらいです。この場面に至るまで、黒人女性を虐待するのは黒人男性だけで、世の中で悪いのは黒人男性で、白人などそれに比べたらよほどましと言いたいのかと思いました。今回は黒人男性監督ですが、白人(スピルバーグ)の作品だったら今どきどうよとなるかもしれません。

 原作の設定をいくつか変えながらエピソードの多くを詰め込んでいますが、説明や中間を省いているためにわかりにくいところが多かったように思えます。原作が、セリーが神様に送る手紙、ネティがセリーに送る手紙、セリーがネティに送る手紙で構成されているのを、基本、セリーの視点に統一し、その結果、ネティが語るアフリカの村のエピソードを大半落としています。その部分は原作を読んでいてアフリカの黒人たちを批判し愚かだとするニュアンスが強くストーリーとしても横道感があったので省いて正解かなと思いますが。

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