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2017年2月 5日 (日)

スノーデン

 アメリカ政府が一般人のメールやSNSなど非公開情報を収集し監視していることを暴露したNSA職員エドワード・スノーデンが内部告発をするに至った経緯を描いた映画「スノーデン」を見てきました。
 封切2週目日曜日、TOHOシネマズ新宿スクリーン3(128席)午後0時30分の上映はほぼ満席。

 9.11テロに衝撃を受けて軍に入隊したエドワード・スノーデン(ジョセフ・ゴードン=レヴィット)は、特殊部隊での訓練の過程で両足を骨折し、除隊を強いられる。CIAの採用試験を受けて合格したスノーデンは、コンピュータの知識を生かし、訓練センターで抜群の成績を残し、指導教官コービン・オブライアン(リス・エヴァンス)に高く評価された。その頃、スノーデンは、交流サイトで知り合ったリベラルなダンサーのリンゼイ・ミルズ(シャイリーン・ウッドリー)と、政治信条では対立しながらも交際を始めた。スノーデンは予期していたイラクではなく国連のアメリカ代表部に派遣され、そこで有力者をCIAの協力者に仕立てるために、有力者の親族のメールやSNSを覗き込み、パソコンのカメラを遠隔操作して私生活を覗き、弱点を嗅ぎまわって義妹の恋人が不法滞在であることを見つけて強制送還させたり、有力者本人を飲酒させて飲酒運転をせざるを得ない状況に追い込んだうえで通報して逮捕させてその後便宜を図って恩を売るなどの策略に加担させられ、嫌気がさしてCIAを辞職する。バラク・オバマの大統領就任を受け、スノーデンは、民間企業から改めてCIAに派遣されるが…というお話。

 「テロとの戦い」の場面でも、無人機からピンポイントで「テロリスト」を攻撃するにあたって、特定の携帯電話(からの電波)を標的にしているという説明に対して、スノーデンが、その携帯電話を持っているのが別の人物でないという保証は、と聞き、それは地上部隊が確認していると答えるシーン、それに引き続き、自動車がその前に立っていた人物3人と対向車ともども攻撃されるシーンがあります。「テロリスト」を殺害するために(そもそもテロリストなら裁判手続も取らずに殺害してよいという考え自体、その正当性には強い疑問がありますが)、罪もない民間人が多少犠牲になってもかまわないという傲慢な姿勢が鼻につきます。
 そして、「テロとの戦い」を(内部的な)大義名分として極秘裏に行われるインターネットの監視が、CIAが民間人の有力者の弱みを探して協力者に仕立て上げるために、テロなどまったく関係ない有力者の親族のメールやSNSを覗き込み、異性関係を把握したり、コンピュータのカメラを遠隔操作して私生活を覗くといったことに使われている実情。権力は権力であるがゆえに腐敗するということを地で行くような担当者たちの腐敗堕落ぶりに吐き気を覚えます。「テロとの戦い」とか「安全保障」とかのために(果ては、オリンピック開催のためとか:あきれ果てますけど)権力者の権限を拡大させることは、このような権力の乱用、市民の生活への監視へとつながっていくものと考えておく必要があるでしょう。
 スノーデンが、自ら担当した業務で、横田基地勤務の際に、日本がアメリカの同盟国でなくなったときには日本が壊滅するように、電源供給やコンピュータシステムの隅々にマルウェア(悪意のあるプログラム:コンピュータ・ウィルス)を仕掛けたとされています。このような仕打ちを受けても、抗議ひとつせず、首都を1時間程度で制圧できるような場所に広大な基地を供与し続け、あまつさえ自ら米軍の駐留をお願いし、沖縄の人々に多大な犠牲を強いて我が国の美しい海と貴重な生態系を破壊してまで米軍基地を造って提供しようという権力者は、言葉の本来の意味での「売国奴」そのものだとしか、私には思えないのですが…

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