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2016年6月12日 (日)

64-ロクヨン-後編

 横山秀夫の警察小説を映画化した映画「64-ロクヨン-後編」を見てきました。
 封切り2日目日曜日、新宿ピカデリースクリ-ン3(287席)午前8時50分の上映は8割くらいの入り。

 7日間しかなかった昭和64年の1月5日に発生し未解決の少女誘拐殺人事件、通称「64」が時効まであと1年となる平成14年12月、匿名発表問題での記者クラブとの対立を解決した広報官三上義信(佐藤浩市)がホッとするまもなく、警察庁長官の視察前日に起こった身代金要求事件で刑事部から被害者の実名を知らされないまま報道協定を申し入れて記者クラブ側が激怒し、三上は被害者情報を得るべく、捜査1課長松岡(三浦友和)を待ち伏せし、ようやく被害者目崎正人(緒形直人)の名前を得るが、その後も刑事部は家族の名前を明かさず情報を持たない捜査2課長のみを記者会見に出し続け、記者側の怒りは頂点に達し、三上はさらなる捜査情報を得るために所轄署前で松岡を待ち続け…というお話。

 後編の冒頭、原作ではミステリーのクライマックスとなるべき「64」の遺族雨宮(永瀬正敏)が事件当時の電話帳を追って無言電話をかけ続けるシーンが置かれ、さらには身代金要求電話をかける人物の映像も早々に出て来て、あれっと思いました。「慟哭の結末」って宣伝しながら、原作で終盤まで引きずって泣かせるシーンをもう出しちゃったらどうするのかって。でも、公式サイトを見たら、「原作と異なるラストで、2部作感動巨編ついに完結!」って書いてありました。むしろ原作を読んでいる観客を劇場に引き出すという狙いなんですね。
 ということで、64の遺族雨宮が目崎の小学生の娘(渡邉空美)に接触したり、身代金要求事件終了後を追加したところが原作と変わってきます。
 その結果として、三上に対する観客の評価・イメージも変わってきます。原作のイメージよりも、佐藤浩市の「誰も守ってくれない」とか「アンフェア」での矛盾を抱えたというか、その言葉をその通りに守れないというか信用できない刑事のイメージの方が勝ってしまうような印象です。
 64の被害者雨宮翔子ちゃん(平田風果)を彷彿とさせる11歳のまっすぐで多感な少女を悲しませるような、裏切るような行為は、いくら犯人憎しであっても、やっぱりやっちゃいけないんじゃないか。制作者が、原作と異なるラストとして用意したその中心部分が、後味が悪くて、「慟哭の結末」とは感じられませんでした。

 電話帳に5人も並ぶ目崎姓。群馬県・新潟県に比較的多いそうです。原作では「D県」で通していたのを、喫茶「あおい」の所在地は前橋市と明示していました。原作でも想定は群馬県だったのでしょうか。

 テーマソング、「昭和」な小田和正の声とメロディはいいんですが、映画上映前にタイアップ広告で小田和正のベスト盤「あの日あの時」の宣伝映像があり、顔と身体のイメージが残ってしまい、ラストにフィットしないなぁと思いました。

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