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2015年3月 8日 (日)

ラブストーリーズ:コナーの涙/エリナーの愛情

 子どもを失い結婚生活を解消したカップルの心情とその後を夫婦それぞれの視点から描いた2本組み映画「ラブストーリーズ コナーの涙」「ラブストーリーズ エリナーの愛情」を見てきました。
 封切り4週目日曜日、全国10館、東京2館の上映館の1つヒューマントラストシネマ有楽町シアター2(62席)午前10時40分(コナーの涙)、午後0時40分(エリナーの愛情)の上映は、8~9割の入り。

 幼い男児コーディを失い失意に暮れるエリナー(ジェシカ・チャスティン)は、ある日夫コナー(ジェームズ・マカヴォイ)のアパートから失踪する。レストランを営業する父(キーラン・ハインズ)に反発し独立して飲食店を持ったが営業がはかばかしくないコナーは、調理師として働くスチュアート(ビル・ヘイダー)からエリナーが大学に通っていると聞き、後を追うが…というお話。

 公式サイトのイントロダクションで「ひと組のカップルの別れから再生までを男と女それぞれの視点から2作品で映し出すという大胆な発想と計算し尽くされた見事な演出」と謳う作品で、「記憶の違いを表現するため、2人が共に過ごすシーンでもそれぞれの作品で台詞、服装、立ち位置が微妙に異なっている」と紹介されています。
 前半は2人が登場するシーンは概ね同じだったと思います(2人が登場するシーンのうちどのシーンが採用されどのシーンがカットされるかという点の違いはありましたが)。後半になり、土砂降りの中のドライブの場面で、コナーが他の女とHしたことを、コナーの視点では自分から積極的に告白し、エリナーの視点ではエリナーが問い詰めてばれたと描かれている点は、お互いに自分の都合がいいように記憶を変容させているのねと、気をつけねばと感じます。それ以外では、私が気がついたのはもう1点。コナーの部屋でエリナーが子どもの顔が思い出せないと嘆く場面で、コナーが子どもの顔の特徴を並べ上げたところで、コナーの視点では、色白(pale)で、耳が小さくて、鼻と口とあごのラインが君にそっくりだ、しかし瞳は僕に似てると言っているのに、エリナーの視点では、色白で、眉をよくしかめていて、瞳も鼻も口もすべて君にそっくりだ、母親似の子だったと聞いているのが、目に付きました。全部自分似だったと思いたいということなのでしょう。

 零細自営業者として、経営はうまく行かず、そこに妻に出て行かれて私生活もうまく行かず、追いつめられていくコナーの心情は、零細自営業者として身に染みます。
 コナーには、反発しているとはいえ、同業者の父がいて、エリナーにも逃げ込める両親がいていざとなればパリへ行って暮らせるという、どちらも恵まれている2人ではありますが。

 エリナーから「夫婦円満の秘訣は?」と聞かれて、「忍耐」と答えるエリナーの父(ウィリアム・ハート)。「別れを切り出さないことが長続きの秘訣だ、なんてね」と応じています。茶化してはいますが、アルコール依存症っぽく、若い頃の育児放棄を示唆する母親(イザベル・ユペール)を見ていると、「至言」かなと思います。

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