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2014年12月14日 (日)

ストックホルムでワルツを

 スウェーデン語でジャズを歌い1960年代に人気を博した歌手モニカ・ゼタールンドを描いた映画「ストックホルムでワルツを」を見てきました。
 封切り3週目日曜日、新宿武蔵野館スクリーン3(84席)午後1時45分の上映は満席。

 電話交換手として働き5才の娘を育てるシングルマザーのモニカ(エッダ・マグナソン)は、週末にストックホルムまで出かけてクラブでジャズを歌い、歌手として成功する日を夢見ていた。かつて歌手だったが大成しなかった父(シェル・ベリィクヴィスト)は、娘を置いて外出ばかりのモニカに母親失格だと文句を言い続けた。期待して行ったニューヨーク公演も評判は悪く、憧れの歌手から人のマネではなく自分の気持ちを歌えと批判されたモニカは、バンドのベースを務めるストゥーレ(スベリル・グドナソン)と話すうち、詩人のベッペと組みジャズナンバーにスウェーデン語の歌詞を付けて歌い、ヒット歌手になる。新進の映画監督を落として結婚し、娘のために豪邸を買って勢いに乗るモニカは…というお話。

 魅力的な歌声と名声を持ちながら、気まぐれとわがまま、そしてアルコールで身を持ち崩していくモニカと、モニカを見守る娘、父、そしてストゥーレの交歓と思い、ため息とまなざしが見どころとなる作品です。
 ストゥーレに関しては、身近にいながら、ワクワクしないと恋愛対象とは見ず、目の前で新進の映画監督を露骨に誘惑して肉体関係を持ち結婚へと走りながら、ストゥーレに恋人、そして妻ができると不機嫌な様子を見せるモニカは、身勝手に思えます。
 声を潰してハスキーを売りにするというわけでもないのに、あれだけ酒浸りで煙草を吸い続けながら歌手としてやっていけるというのも、ある意味ではすごいと思います。幼い娘を抱えながら、起き上がれなくなるまで酒を飲むのも、ちょっとどうかなと思います。娘から「ママがトイレで倒れて起き上がらない」と電話を受けて、倒れたままのモニカを放置して救急車も呼ばず、ただ娘を連れて帰る父も、また、どうかとは思いましたが。
 しかし、同時に、それくらいの強い個性というか、身勝手なまでの頑固さ、鉄の意志がないとトップに立てないということもあります。そこをどこまで見ることができるか、それに対してどこまで寛容になれるか、そういうことを考えさせられる作品でもあるのかなと思いました。

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» ジャズの音に魅入られてなお揺蕩うは 「ストックホルムでワルツを」歌う [千恵子@詠む...]
スエーデン映画「ストックホルムでワルツを」 原題: 「Monica Z、 Waltz for Monica」 50年代スェーデンの片田舎で歌手を目指す電話交換手、シングルマザーのモニカ。 ジャズの聖地ニューヨークでは、あからさまな黒人差別と白人逆差別に遭う。 くじけずに肥や...... [続きを読む]

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