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2014年6月28日 (土)

トランセンデンス

 科学者の頭脳をコンピュータにインストールしたら…というSF映画「トランセンデンス」を見てきました。
 封切り初日土曜日、新宿ピカデリースクリーン1(580席)午前9時の上映は2~3割の入り。

 人工頭脳研究の第一人者の科学者ウィル・キャスター(ジョニー・デップ)は、自我を持つ人工頭脳について講演した後、リバモア研究所へのテロを敢行した反テクノロジー組織R.I.F.T.のメンバーに狙撃され、軽傷で済んだかと思えたが銃弾に詰められていたポロニウムの中毒で余命1か月と宣告される。人工頭脳研究者の妻エヴリン(レベッカ・ホール)は、殺された研究者ケイシーが猿の脳のアップロードに成功していたことから、ウィルの存在を残すため、ウィルの脳をコンピュータにインストールする。ウィルの脳のデータのインストールに成功したエヴリンは、そのコンピュータをインターネットにつなぎ、R.I.F.T.の襲撃を辛くも逃れて逃走した。インターネット上のデータを駆使してエヴリンの会社に3800万ドルの株式売却益をもたらし、R.I.F.T.メンバーの隠れ家をFBIに通報して逮捕させたウィルは、エヴリンに片田舎の町を買収させて地下に巨大な基地を造らせ、ナノテクノロジーを駆使して再生医療を行い、再生した患者に自己のコントロールを及ぼして行き…というお話。

 コンピュータにインストールされ、インターネットにアップロードされたウィルが、インターネットを駆使してヴァーチャル世界に君臨するというところまでは、SFの発想としてついて行けたのですが、ウィルが再生した患者をコントロールし、攻撃で砕けたソーラーパネルの破片を浮遊させて修復し、雨の水滴の中にまで力を及ぼしという展開は、SFとしてもあまりに無理がありついて行けませんでした。
 そして、降る雨の水滴の中にまでも無数の分身を持つに至ったのであれば、それこそネットに拡散した情報を完全に抹消することが不可能なのと同様に、ウィルを消滅させることは不可能であるはずなのに、ウィルとつながっている人間にウィルスを感染させればウィルを消滅させられるという発想も、とてもついて行けませんでした。しかも、血がついたら感染するって、コンピュータウィルスと病原体のウィルスを勘違いしてるんじゃないかとさえ思えますし。
 それに、ウィルスでプログラムを書き換えてウィルを駆逐するという話なら、ウィルス作成者が悪人なら、ウィルになり代わってとかウィルの力を利用して悪だくみをするということも考えられるのに、人工頭脳研究者のエヴリンがそこを全然疑わないというのもちょっとねぇ。

 科学者としての意志と希望を持ち続け、自己にとっての理想を進めながら、妻との関係、間合いを計りかねて戸惑うウィルと、ウィルの存在を残したい一心で脳をアップロードしてみたものの人間を超え神の領域に踏み込むウィルに不安を持つエヴリンの、液晶ディスプレイを隔てたもどかしく悩ましい関係と、触れられない思いを伝えきれない切なさが味わいどころだと思います。

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