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2013年8月31日 (土)

ホワイトハウス・ダウン

 ホワイトハウスが襲撃・占拠されるアクション映画「ホワイトハウス・ダウン」を見てきました。
 封切り3週目土曜日、新宿ミラノ3(209席)午前11時15分の上映は2~3割の入り。

 議会警護官のジョン・ケイル(チャニング・テイタム)は、娘エミリー(ジョーイ・キング)が憧れるジェームズ・ソイヤー大統領(ジェイミー・フォックス)の警護官になろうと申込み、面接の日にエミリーを連れてホワイトハウスに入館するが、面接ははかばかしくなかった。ジョンは、面接後、エミリーとともにホワイトハウス見学ツァーに参加したが、議会ホールで爆発があり、ホワイトハウスの警備が手薄になったところを軍事訓練を受けた集団がホワイトハウスに潜入し、ホワイトハウスは占拠され、大統領の側近は射殺され、ツァー参加者は人質にされてしまう。トイレに行っていたエミリーは隠れて犯人たちを撮影したビデオをYouTubeにアップし、エミリーを探しにでていたジョンは銃撃されている大統領を発見してともにホワイトハウスの中を逃走し…というお話。

 ホワイトハウス襲撃の陰謀アクションものという設定を素材とした、娘を思う親心を描いた作品と評価すべきでしょう。
 ホワイトハウス襲撃に関しては、バラク・オバマをモデルにしていることが明らかな現職大統領が、イランに対し大量殺戮兵器保持の証拠はないと判断して平和条約の締結を申し入れ、これに対して危機感を持った軍需産業と癒着した者たちがホワイトハウス襲撃を敢行したという設定が目を引きます。アメリカのネオコンどもが敵意を煽り立てたイスラム原理主義者や、「ならず者国家」を悪役に据えるのではなく、戦争で利益を上げる死の商人の問題点をクローズアップし、アメリカ政府がイランに対して敵対していることを批判的に取り上げるもので、健全な政治的批判精神が感じられます。政府と政治家の大勢に迎合してアラブやイスラムを悪者にする映画が多数見られる中で、ハリウッドでこういう映画が作られるのを見ると、ちょっとホッとします。それは、オバマ大統領に対する注文と期待でもあるのでしょうけど、昨今のシリアに対する爆撃に傾斜する姿を見ると、オバマがいつまでエミリーのような少女の英雄でいられるか、心もとないところです。

 娘を思う親心というテーマでは、元妻とともに暮らす娘との面会で、父親に見てもらおうと籏を振る役を6週間も練習したのにジョンが発表会の日を間違えて見に来なかったことに失望してむくれるエミリーを、ソイヤー大統領に憧れる娘を喜ばせようとホワイトハウスに連れて行き、その後襲撃を受けながら命がけで娘を助け出そうとする姿、父と娘の信頼の絆が感動的です。ジョンが見に行かなかった発表会のエピソードが最後に効いてくる演出も巧みです。
 基本はアクション映画ですが、実際に見た感じでは、こちらの親子の絆の方で泣ける映画というべきかもしれません。

 それにしても、例によって公式サイトの情報量が異様に少ないソニーピクチャーズ。予告編とスティール写真、上映劇場の他には「ストーリー」と「キャスト・スタッフ」くらいで「キャスト・スタッフ」は名前が書いてあるだけ(写真も経歴も何もなし)。「ストーリー」はサイトに書いている全文でも「議会警護官のジョン・ケイル(チャニング・テイタム)は、ジェームズ・ソイヤー大統領(ジェイミー・フォックス)のシークレットサービスの面接で不採用となる。幼い娘をがっかりさせたくないと、娘と共にホワイトハウスの見学ツァーに参加したが、謎の武装集団がホワイトハウスを占拠する。今や合衆国政府は大混乱に陥り、時間切れ寸前・大統領と自分の娘、そしてアメリカ合衆国の運命はケイルに託された!」だけ。多くの映画紹介サイトがこれを引き写してますが、この短いストーリー紹介でさえ、映画を見て読むと違和感を覚えます。ジョンは面接で不採用とはっきり言われたわけではなく、それはほぼダメというニュアンスだからいいとして、エミリーに対しては合格すると思うと説明しています。エミリーはその直後にソイヤー大統領とばったり会ってインタビューまでできてご機嫌で、エミリーが「がっかり」する要素はありません。ジョンがエミリーとホワイトハウスの見学ツァーに参加したのは、ツァーと行き当たったのともともと娘がソイヤー大統領のファンでホワイトハウスオタクになっていてその娘を喜ばせたかったから。映画を見ている限り、「娘をがっかりさせたくない」とホワイトハウスの見学ツァーに参加するというイメージは出て来ません。どうして公式サイトの紹介文でこういう、書いた人は映画を見たんだろうかと思うような紹介がなされるのか。映画の内容についての公式サイトの情報ってほとんどこれだけなのに、それが不正確。こんなにやる気がないのなら公式サイトつくらなくていいんじゃないかって、ソニーピクチャーズのサイトを見る度に思う。

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