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2013年6月 9日 (日)

プレイス・ビヨンド・ザ・パインズ/宿命

 親たちの事件が子の人生に影響を与えていく宿命に彩られた映画「プレイス・ビヨンド・ザ・パインズ/宿命」を見てきました。
 封切り3週目日曜日、ヒューマントラストシネマ有楽町シアター2(62席)午後1時35分の上映は満席。

 移動遊園地で危険なバイクショーを演じて身を立てる天才的なライダーのルーク(ライアン・ゴズリング)は、ニューヨーク州のある町で以前関係を持った女性ロミーナ(エヴァ・メンデス)から声をかけられ、ロミーナがルークの子どもを生み、今は恋人コフィ(マハーシャラ・アリ)の家で暮らしていることを知る。自分の子どもが生まれていることを知ったルークは移動遊園地をやめ、この町で定住して仕事をして息子ジェイソンを養いたいと申し出るがロミーナに相手にされない。バイクで林の中を疾走するルークを見て運転の腕に魅せられた修理工場経営者ロビン(ベン・メンデルソーン)は、ルークに住まいと職を提供しつつ、銀行強盗を持ちかける。子どもを育てるためにと決意したルークは銀行強盗を始め、次々と成功するが、コフィの家にベビーベッドを勝手に持ち込んで組み立てているところをコフィから非難されコフィを殴って重傷を負わせ逮捕される。保釈で出て来た後も銀行強盗をしようとするルークに対し、ロビンはもうやめると言い出し、ルークは1人で銀行強盗を敢行するが失敗し、民家に立て籠もった。その家に飛び込んだ新米警官エイヴリー(ブラッドリー・クーパー)は、ドアを蹴破るとすぐルークを撃ち、ルークも発砲してエイヴリーは脚を撃たれるが、ルークはそのまま窓から転落して死亡してしまった。エイヴリーは英雄となり、警察内部の腐敗とも闘い地方検事補となり出世していくが、先に発砲してルークを殺してしまったことに負い目を感じ続けていた。15年後、ルークの子ジェイソン(デイン・デハーン)は高校生となり、学生食堂で薬物好きの転校生AJ(エモリー・コーエン)に声をかけられ、友達になるが、ある日、父の秘密とAJの父との関係を知り…というお話。

 親の因果が子に報い…ってテーマなんですが、私にはそっちよりも、将来展望を持たない奔放な荒くれ者のルークが、自分の子どもができたと知って見せる父性愛とその思いが呼び寄せる子の父親への郷愁という印象が強く残りました。
 ルークのような性格設定の男は、子どもができたら逃げる、知らん顔を決め込むというのが、映画でも、また実世間でも大多数だろうと思います。それが、女性から責任を取れともいわれないのに、むしろ今は別の恋人がいるから姿を現すなとまでいわれているのに、それまでの仕事を辞めて定住し子どもを育てようと決意するという意外性(責任を取れと迫られたらやっぱり逃げたかもしれませんけど)。ライアン・ゴズリングの飄々としたどこか哀しげな表情が、そういった決意とともに、意外と純情ないい奴なのかもと思わせてくれて、いいキャスティングだったなと思います。
 しかし、冷静に考えると、ルークはそれまで行きずりでロミーナを弄んでそのまま連絡もせずに他の土地を放浪して放置し、別の男の子どもがいるとわかってロミーナと暮らしジェイソンをかわいがっているコフィの家に勝手に上がり込みコフィを追い出そうとしたり殴りつけと傲慢な態度を取り、子どものためにといってやることも生業ではなく銀行強盗。これが、父性愛とか意外にいい奴とか思えてくるのは、やはり、「ただしイケメンに限る」なんだとも思えます。
 私には、寛容の精神で別の男の子をかわいがり、育て続けているのに、イケメンでない黒人だからか、殴られ邪魔者扱いされるコフィが不憫に思えました。 

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