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2012年11月25日 (日)

ふがいない僕は空を見た

 ままならない人生にもがき悲しむ人々を描いた青春群像劇「ふがいない僕は空を見た」を見てきました。
 封切り2週目日曜日、テアトル新宿(218席)午前10時30分の上映は4割くらいの入り。観客の圧倒的多数は中高年男性1人客。コスプレセックスを予告編冒頭に置いた18禁映画というのが効いてるんでしょうか。そういう目的で見る内容の映画じゃない感じがしますけど。

 アニメのイベントで知り合った主婦里美(田畑智子)とコスプレでのセックスに浸る高校生斉藤卓巳(永山絢斗)は、好きだった同級生松永(田中美晴)に告白されたのを機に里美に別れを切り出すが、結局はまた里美を訪れる。母に見捨てられ認知症の祖母と2人暮らしの極貧の中でアルバイトを続ける卓巳の同級生福田(窪田正孝)は店長にいびられ、同僚の田岡(三浦貴大)から手をさしのべられるが、素直に応じる気持ちになれず勉強しても仕方がない大学など行く金もないとうつむいてしまう。子どもができないことに文句を言い続ける姑(銀粉蝶)から不妊治療・人工授精を勧められて仕方なく応じたがそれもうまく行かない里美は、ある日、姑から里美と卓巳のセックスビデオを突きつけられる。ネットにアップされたコスプレ写真とセックスビデオをばらまかれ、卓巳は引きこもるが・・・というお話。

 予告編からも、公式サイトやポスターの扱いからしても、里美と卓巳の物語というイメージですが、卓巳の葛藤なり哀しみはそれほどのものじゃない、ある種贅沢な悩みに見えるし、里美の「闇」もマザコン夫への失望と姑との軋轢はわかるけどそれでも相当な部分で自業自得に思えます。
 脇役の福田の悩み苦しみが描き出されていくうちに、主役2人の悩みなんてどうでもよくなって、福田とあくつ(小篠恵奈)の屈折と忍耐に、うなりつつ、そちらにがんばれよとエールを送りたくなります。
 見終わっての感想は、群像劇で、主役2人ではなく、福田とあくつの方が気になったりしますし、卓巳の母(原田美枝子)と光代(梶原阿貴)が一番好感が持てるキャラだなとか思ってしまいます。

 里美と卓巳の逢瀬については、その他のできごととの前後関係がぼかされずらされて描かれ、その前後によりことの意味が変わってくるのでそこが気になるところを、同じシーンを繰り返しながら時間の前後関係を示唆していきます。その見せ方が巧みともいえますが、同じ場面を語り手や視点を変えるわけでもなく繰り返しただその前後につける場面をずらすだけですから、同じフィルム(動画ファイル?)を再利用・再々利用した節約作品という印象も残ります。

 露出度はそれほどでもなく、R18+指定の必要があったかどうか、私には疑問です。
 里美と卓巳のコスプレセックスの時、卓巳がよれよれのルーズリーフみたいなのを見ながら台詞を言ってるんですけど、せめて予め覚えられないのか、手に持つならきれいなイラスト付きの便せんに書くとかできないのか、せっかくコスプレにこるならそこで手を抜くなよと(というか、当人はそれでしらけないのかと)思いました。

 原作本も読みました(2013年8月4日)。

 原作本についてのコメントは→ふがいない僕は空を見た

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