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2012年10月14日 (日)

天地明察

 江戸初期に800年ぶりの改暦事業の主役となった安井算哲を描いた映画「天地明察」を見てきました。
 封切り5週目日曜日、シネリーブル池袋シアター2(130席)午前9時30分の上映は6~7割の入り。

 将軍に碁を教える囲碁の名家安井家の息子安井算哲(岡田准一)は、将軍の前で過去の棋譜通りに打つことに嫌気がさし、親友の本因坊道策(横山裕)と計って棋譜を無視して初手を天元(碁盤中央)に打ち真剣勝負を始め、将軍は興味を持ったが、対戦中に予想外の日食が始まり不吉だとして中断させられた。謹慎を言い渡された算哲は、仕えていた会津藩主保科正之(松本幸四郎)に天文好き・算術好きを見込まれ、北極星の高度の測量の旅に出るよう指示される。その旅から帰った算哲に、保科正之は800年前唐から受け継いで使い続けてきた暦(宣明暦)の改暦事業を行うよう命じる。唐代の宣明暦、元代の授時暦、明代の大統暦の精度を観測で比較した算哲は授時暦が正確であるとして、受入を拒否する朝廷を尻目に瓦版で3つの暦の予告する食の日を一覧表にして三暦勝負を挑むが・・・というお話。

 安井算哲の人物像を、天文好き・算術好きで天体観測や算術の問題解きにかかると時を忘れ、それ以外の場面ではどこか抜けている憎めない人物と描き、からっとというかさらっとした笑顔を見せられるキャスティングができたことが、この映画の印象をかなりよくしていると思います。同じ話を頭の切れるクールなタイプとか、引きこもりオタクタイプでやったらかなり引きますもん。
 ストーリー紹介や感想では、改暦の話よりも妻えん(宮崎あおい)との夫婦愛の話という評価も散見されますが、宮崎あおいの登場するシーンはそれほど多くありません。それでも主役に準ずる存在感を出しているのは、堂々とした態度と落ち着いた台詞と含みを持たせた笑顔の味わい故でしょうか。「早くこの帯を解いて」なんていう意味深なというよりもあからさまな台詞も初心でもなくしかし色気づかずにやれるのはこの人ならではかも。

 時代考証にはそれなりには気を遣っているように見えましたが、17世紀に日本が真ん中に来る世界地図があるのかとか、その地図や地球儀でアフリカの内陸まで国境線が書かれてるとかいうのは、勘弁して欲しいなと思いました。→ と、書いていましたところ、親切な読者の方から、イタリア人宣教師マテオ・リッチ(利瑪竇)が作成し1602年に刊行された「坤輿万国全図」では中国(明)が中心の世界地図になっておりアフリカ大陸の国も色分けされているというご指摘をいただきました。私の認識不足でした。

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