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2012年6月10日 (日)

ケイト・レディが完璧な理由

 家庭と仕事を両立させるべく奮闘する女性の姿を描いた映画「ケイト・レディが完璧(パーフェクト)な理由(わけ)」を見てきました。
 封切り2週目日曜日、全国で19館、東京で3館の上映館の1つヒューマントラストシネマ有楽町シアター2(63席)の12時05分の上映はほぼ満席。

 ボストンの投資会社のファンドマネージャーで2児の母であるケイト・レディ(サラ・ジェシカ・パーカー)は、建築会社を経営する夫リチャード(グレッ グ・キニア)と良好な関係を持ちつつ、6歳の娘エミリー(エマ・レイン・ライル)を幼稚園に送り、2歳の息子ベン(セオドア&ジュリアス・ゴールドバー グ)には学生のナニーを雇い、仕事もこなして幸せな生活を送っていた。もっとも、幼稚園のバザーには買ってきたパイを手作りに見せかけて出し、出張から帰 ると娘にはママはいつもいないとなじられてハグも拒否される始末。ある日、ケイトの企画がニューヨーク本社の責任者ジャック・アベルハンマー(ピアース・ ブロスナン)に評価され、ケイトは新たな投資信託商品の開発のためニューヨークに度々出張することになり、同じ頃リチャードの会社も大口の取引が舞い込 み・・・というお話。

 バリバリ仕事をしながら、子育ても夫との関係もって、完璧にこなせるはずがない。会社では上司・同僚の無理解と偏見、幼稚園のママ友たちの嫌悪と嫉妬、 夫の不満、子の糾弾や無言の抵抗に遭い、幸せな日々なんて遠い夢。あなたがんばりすぎよ、もっと力を抜いて・・・たぶん日本映画だとそういう路線になると ころですが、この映画では、髪を振り乱し空回りしながらも進み続ける姿が描かれています。
 シラミに悩まされ(打ち合わせ中に髪をかきむしる)、部下から「臭う」といわれながら仕事を続けるキャリアウーマンって、日本の映画じゃ見られないと思う。
 6歳の娘になじられ、今度は・・・と約束してもママは約束するだけで守らないから(You only promise.)って突き放されるの、自業自得とはいえつらいですよね。その娘が、終盤でママが今度は必ずっていった約束を信じているというのが、おま せに見えてもやっぱり子どもというのか、この映画の性善説敵性格というか。
 これからさらに出張漬けになると、抱きつきながらいうケイトに対して「これから来る波乱の日々をセックスでごまかそうって?」というリチャード。あっさ り「Yes」というケイトに、「いいね」と応じるリチャード。このリチャードの諦念と前向きさが夫婦和合の秘訣か。ふつうの映画なら、ここで罵り合い、ど ちらかが出て行くという展開になりそうなところですけど。同僚との間で、「セックスで仲直りなんて」「成功率100%」とかいう会話もあり、男は結局それ で丸め込めるっていわれている感じ。馬鹿にされているような正しいような少し複雑な気分。

 登場人物(脇役)のインタビュー形式での語りが入り、特にケイトの同僚の語りで働く女性の置かれた立場の厳しさが語られ、男女差別が糾弾されています。正しいようにも思えますが、映画として見るとちょっと鼻につくところもあります。
 子どもがけがをしたとき男が仕事を休むと愛情あふれる父親と評価され、女が仕事を休むと管理能力に欠けると評価されるって。子どものために男が仕事を休んだら愛情あふれる父親って評価するのはママ友たちで、そんな評価をする使用者(経営者)がいるとは思えないんですが。

 結局はケイトが失敗を犯すことなく、夫婦間でも多少の感情のこじれはあっても大きな危機には至らずハッピーエンドにひた走るというのが、働く女性に不安 感・失望感を与えず元気をあげるということにつながるのでしょうし、安心感を持って見ていられますが、ストーリーとしては平板で説教臭さが残るともいえま す。

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